「記憶無くしてもう一度観たい」ができない

記憶力が皆無に等しい。なにもかも忘れる。正確に表現すると、記憶の引き出しを自分で開けることができないという感じ。

私は結構見境なくいろんな作品を通ってきた。小学生の頃はわりと図書室ヘビーユーザーだったし、中学生になったら古本屋でラノベと漫画を買い漁った。その影響でアニメも見るようになった。成人してからはノベルゲームにハマったり。Amazonプライムビデオが登場してからは映画も結構見た。
ただ、ほとんどの作品についての記憶が皆無と言っていいくらいない。ディテールどころかあらすじまで忘却している。

よく「あの作品、記憶無くしてもう一度楽しみたいわ~」みたいに表現されることがある。それほど衝撃的で名作だっていう表現。記憶なくなるならこれが実現できてオトクじゃんと思うかもしれないけど、もう一度作品に触れた瞬間に記憶の引き出しがガバッと開いて全部思い出す。
これの何が悲しいかというと、誰かがその作品の話をしているだけではダメで、実際に作品に触れないとこの引き出しは開いてくれない。だから、周りで楽しそうに「あの作品ってさ……」と盛り上がっていても参加できない。知ってるのに。読んだのに!

これはなにも作品に限ったことではなく、昔の記憶というものがほとんど封印されている。なんなら昔どころか去年の記憶すら怪しい。しかもこの昔の記憶というのは作品よりも厄介で、何を使うとどこの引き出しが開くのかすらわからない。
例えば中学生の頃聞いていた曲を不意にランダム再生で聞くと、そこから付随して一気にいろんな記憶が蘇る。それだけだとあるあるかもしれないけど、具体的な日付とか曜日とか、絶対に「子どもの頃の思い出」の範疇じゃないディテールまで思い出す。
逆に一個引き出しが開いてしまうとその周辺にある引き出しまでつられて開くので余計なことまで思い出して凹みがち。頼むから任意に開閉させてくれ。しかもわりとすぐにまた全部忘れるし、本当に記憶の管理が下手くそ……。

昔からライフログを残すのが好きなのは、少しでもトリガーを多く残そうという本能的なものなのかもしれない。Google mapsのタイムライン(自分の移動履歴が全部残る機能)は登場以降毎日記録されている。たまに過去ログを見るとその日食べたご飯まで思い出したりする。怖い。

という、自分の記憶力がヘボいのかすごいのかよくわからないという話。このテキストを書いたこともきっとすぐ忘れてどうでもいいときに思い出すんだろう。思い出したときの自分のために正解を書いておくと、これを書いているいままさに家で流れている曲はクリープハイプのモノマネだったよ。u_u